Midwinter Seminar

日本臨床免疫学会

参加者の声

Midwinter Seminar X 参加者の声

Midwinter Seminar Xでは、YI 参加数は11名(1名は残念ながらインフルエンザで欠席)と過去最少人数であったにもかかわらず、質問が途切れる場面が全くないといった脅威的なディスカッションの盛り上がりをみせました。そんななかで、多くの参加者からは「YIが同年代ということが大きな刺激になった」「別の領域から指摘や考え方などを学べた」「他科にまたがる疾患について意見をしあうことで、新たなアイデアが生まれた」といった感想が聞かれました。ここで得られた縦横のつながりは、今後も続いてゆくものになることと確信しています。
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  • 参加者の声
Young Investigators
Return Commentators

Young Investigators 15名

筑波大学 医学医療系 内科(膠原病・リウマチ・アレルギー) 江辺 広志
MWSXを振り返って

合宿前から約2か月間にわたるチュータリングでMWSが始まりました。
遠方であった為、直接お会いすることはできませんでしたが、メールやSkypeでのミーティングを通して非常に熱心なご指導をいただきました。
質疑応答を通して、自分の研究についての理解が改めて深まり、沖縄に行く前からチュータリングだけでもMWSに参加してよかったと思いました。

事前に送られてきた抄録を流し読みしたところ、他の参加者の方々(YI)の研究内容のレベルの高さに驚きました。
いよいよ合宿当日となってオリエンテーションが始まり、今年から日程に余裕を持たせるのとtutor talkやRC talk(元MWS参加者からの発表)を設けた為に参加者を例年の2/3ほどに厳選したとのことでした。

自分の発表内容が他のYIと比べimmatureであった為、場違いなのではないかと心配していましたが、その分早い段階で今後の研究の方向性について多くのご示唆をいただけたと思っています。

Tutor talkの後にそのグループのYIの発表が2演題続き、休み時間といったサイクルで進みました。基本的に半日ほどで終わる為、最後まで集中力が続きました。
他の学会でみられないような盛んな質疑応答を通して、発表内容に対する理解を深めることができてとても勉強になりました。

フリータイムもほどよい具合に設けられており、YIやチューター、リターンコメンテーターとの交流を深めることができました。
普段の学会ではお話する機会のない他分野の方々ともつながりを持てたことはかけがえのない財産となりました。

このたびは本セミナーでの勉強の機会を賜り誠にありがとうございました。
今後ともご指導、ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

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東京医科歯科大学 小児科/富山大学 小児科 星野 顕宏
MWSに参加して

この度はMWSに参加させていただき、大変ありがとうございました。日常の研究生活から離れ、沖縄での4日間を有意義に過ごすことができました。

MWSでは他分野の先生方から多くの意見をいただき、自分の研究を別の角度から見つめ直すことができました。私は小児の免疫系に関する先天性の遺伝子疾患を研究テーマとしていますが、非常に患者数も乏しく、小児科の中でもマイナーな領域です。そのような疾患は無治療では成人期まで生存できないものも少なくないため、MWSに参加する成人を対象としている先生方にはあまり興味をもってもらえないのではないかと心配していました。ところが、成人疾患においても同じ遺伝子に注目して研究している先生がいらっしゃり、多くの示唆に富むアドバイスをいただくことができました。臨床免疫の奥の深さを感じました。

MWSで交流を持てた同世代の方々、親切にご指導いただいたチューターの先生、あこがれとなるようなすばらしい研究成果を聞かせていただいたスタッフの先生方、非常に有意義な時間をありがとうございました。とても勉強になりましたし、今後の研究をしていく上での大きなモチベーションとなりました。心から感謝を申し上げます。

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金沢大学 医薬保健研究域医学系 小児科 村岡 正裕
臨床と研究の架け橋

日々、多忙なことだけが取り柄の(と自分では思っている)様な生活をしている中で、MWSに参加してみないかと教授や上司から声をかけて頂きました。数日間にわたるセミナーは経験したことがなく、ちゃんと準備できるのか、不安になりながらも応募させて頂いたのが始まりでした。

しかし、そんな心配は事前のチュータリングで払拭されました。チューターの先生にはご自身もご多忙の中、私のスケジュールについて親身にご考慮頂きながら、丁寧なご指導を頂きました。自分とは専門が異なるチューターの先生からのコメントは、非常に参考になりました。また、同じ科の同じ専門分野であるYIの先生と同じグループとなったため、セミナー前からお互いの発表や研究についてディスカッションすることもできました。

そして当日を迎えましたが、正直にいうとワクワクしながらガッカリするという、とても貴重な4日間になりました。ワクワクの所以は、ほかのYIやRC、SCのプレゼンテーションで、終始開いた口が塞がらない時間を過ごした為です。臨床しながら、どこにこんなきれいなデータを出す時間とテクニックがあるのか、不思議で仕方がありません。その上basic scienceな内容でも、必ずその前後に臨床や患者さんが浮かぶ内容なのです。ああ、こういう方々が未来の医学をリードして行くのね、と呟くばかりでした。また自分とは専門も環境も異なる先生方と、夜も夜で遅くまで将来について語り合えたことは非常に貴重で楽しい時間でした。

一方でガッカリの所以は、同門の先生が以前MWSに参加したとき「ショックと挫折感」を感じたと感想文に書かれていた通りのものでした。YIの先生方は、若くして臨床・研究・実験の質が非常に高く、終始唖然としていました。それはプレゼンテーションの中だけではなく、夜の部におけるオフトークでも随所に光っていました。普段は非常に狭い環境の中で、好きで楽しいとはいえ忙殺されながら、それを言い訳のようにして向上心が薄れている自分の情けなさをヒシヒシと感じました。それと同時に、項垂れつつ今後の自分について見つめ直し、大変なのは自分だけではない、凹んでいる場合ではないという刺激を存分に浴びることができました。

セミナー全体を通して、臨床と研究の繋がりが非常に強調されており、このことも今後の免疫学との関わり方を考える上で重要な道標を頂きました。このような濃密で貴重な時間を過ごせたのも、セミナーに関わる全ての先生のご尽力によるものと思います。この場をお借りして、心より感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

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京都大学大学院 医学研究科 発達小児科学講座 柴田 洋史
真冬の沖縄の熱かった4日間

真冬の少し肌寒い沖縄でしたが、とても熱い熱い時間を過ごすことができ、振り返ると確かに私の中での臨床免疫学が変わっていった4日間でした。

準備段階からチューターの先生には、詳細にわたるまで丁寧にご指導いただき、自分の中で未消化だった部分にも気付かせていただきました。内容には不安がありましたがどうにか形にでき、同グループのYIの先生とも連絡を取りながら、内容を整理しつつ準備していくことができました。

実際に始まってみると最初の発表から終始、発表内容・質問ともに高レベルで圧倒されました。免疫の内容を扱っているにもかかわらず、他科の先生方のお話は私の勉強不足で全く知らないことがたくさんあり、自科の学会では出てこない質問がたくさん出てきて、自分の研究を見つめ直す良いきっかけになったと思います。

朝から深夜まで先生方と免疫や研究、臨床の事をどっぷりdiscussionしながら、研究することの楽しさと、臨床の重要性、仲間の先生方とのつながりの大切さを再認識しました。それは実際に臨床と自分や仲間の研究・日常がつながり、さらに展開していくということが、どれだけ楽しくexcitingな事かという事に今更ながら気付いたという事だと思います。臨床に携わりつつ免疫という学問をさせていただいている以上、セミナー期間だけでなく、日常からこういう日々を送らなければもったいないと痛切に感じました。

日頃、臨床検体を処理する仕事や外勤などに追われて研究がなかなか進まないことに、いらだつこともありましたが、臨床に触れている事こそが自分たちの強みであるということを認識させていただき、セミナー終了後の今、実験・臨床を考える姿勢は確実に変わったと感じます。YIやチューター、RC、SCの先生方からいただいたご意見を大事に、今後自分の研究を深め、臨床に還元していければと思います。

最後に、このようなすばらしい機会を与えてくださいましたSCの先生方、チューター、RCの先生方、事務局や主催者の方々に、心より感謝申し上げます。

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国立精神・神経医療研究センター 免疫研究部/京都大学大学院 臨床神経学 木村 公俊
臨床免疫の意義を知る

MWSで過ごした4日間は、とても刺激的で、充実した日々でした。最も強く心に残っているのは、「自分の研究をいかに臨床現場へ還元するか、常に考えないといけない」ということです。大学院生として研究をしていると、期間の制約もあり、ともすれば実験結果を出すことにとらわれてしまいがちです。その中で、いずれは臨床に結びつけばいい、と漠然と思ってはいても、熱意は限られてしまう。日頃から臨床との結びつきを念頭において実験に取り組むことで、少しでも意義のある研究に近づけていくこと。これが臨床医として忘れてはならない大切なことだということを、強く感じました。普段よく言われていることではありますが、先生方のレクチャーや、研究内容に対する討論を通して、具体的に認識することができました。

また、同年代の研究者の研究内容を共有した上での、自由な議論がとても楽しく、この会の特徴でもあると思いました。沖縄に行くまでは、15分の討論時間は長いと思っていましたが、実際に始まってみるとそれでも足りないことがあり、驚きました。思いの向くままに議論ができる雰囲気は、大変有難いものでした。討論時間以外でも、諸先生方とお話することで、研究に対する熱意に触れることができ、刺激的でした。また、MWSのOBの先生方のお話も、非常に楽しく、今後の進路を考える上で参考になりました。

毎日、濃密な研究討論を重ねるとともに、自由時間には南の楽園を楽しむことができます。実は、沖縄の海は冬の透明度が一番高いとのことで、参加したダイビングでは、日常を離れた素敵な時間を過ごすことができました。

この4日間を有意義なものとして過ごすことができたのは、運営に携わっていただいた先生方、事務の方々のおかげです。特に、tutorの先生には、事前に熱意のあふれるご指導をいただいたことで、本番の発表・討論がより充実したものになったと感じています。心より感謝申し上げます。

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東京大学大学院 医学系研究科 皮膚科学教室 高橋 菜穂美
MWSXに参加して

「試験管を振るその向こう側に患者さんの顔が見えなければならない」
この4日間の議論の中で一貫して言われてきた言葉です。普段、臨床と研究室の往復の毎日の中で今一度立ち止まり、自分の研究が目指すものは何か、研究をするとはどういう意味か、考えさせられた4日間でした。

MWSは臨床免疫に携わる研究者が科の垣根を超えて集まり、発表・討論する、他に類を見ない貴重なセミナーです。参加が決まってから約2か月間、tutorの先生にご指導頂きながら時にはskypeを使って議論し、本番に臨みます。これまで同じ分野の先生としか研究の話をした事がなかった私には、tutorの先生からの、そして同グループのYIの先生の指摘を受け、自分が非常に狭い視野で病態を捉えていたことを反省させられました。発表当日は質問の連続でした。質問一つひとつに的確な回答ができず、自身の知識不足を痛感しました。ただ質問の嵐の中でもYIの皆、そしてtutorの先生方が、どうすれば私の研究が良い方向に向かうのか、この研究の中で不足している検証点はどこか、真剣に考え、結果多くの貴重なアドバイスを頂きました。

振り返ったとき、まず私の大きな反省点は、恥ずかしいことですが、仮説から検証、結果、考察という基本のプロセスが不十分であったことです。特に仮説から検証の段階で、既報の病態モデルや細胞株の形質を疑い自ら再検証することを怠っていました。その後、改めて他のYIの先生の発表内容を読み返すと、短い期間ながらも指摘を受ける前と後で自分の視点や理解度が大きく異なっていることに驚きました。

非常に反省すると同時に悔しい思いをしたMWSでしたが、その反面、かけがえのない多くの友人、先生方と出会いました。連日深夜までお酒を片手に語り合い、フリータイムにはYIの先生達と2月の沖縄の海にダイビングに行きました。2月は一年を通して最も海が綺麗な時期なのだそうです。なぜMWSが2月なのか、皆で納得しました。

「試験管を振るその向こう側に患者さんの顔が見えなければならない」
なぜ研究をするのか、臨床免疫とは何か、一度原点に立ち返り、今後の自分の研究への姿勢を見直すきっかけとなる4日間でした。最後になりましたが、MWSに参加させて頂き本当にありがとうございました。MWSに携わったすべての皆様に心より感謝申し上げます。

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慶應義塾大学 医学部 リウマチ内科 齋藤 俊太郎
MWSのすゝめ

MWSXは、「我々の研究は患者に還元するためにあるのだ」ということを、改めて認識させられる上阪先生の印象的なプレゼンから始まりました。その後にあったものは、日中は存分にdiscussionを行い、夜はtutorの先生方や仲間達と語らい、これまでの自分にはない考え方や手法を学び、自分の研究に役立てることが出来る貴重な体験でした。特に小児科の先生方のロジックの組み立て方は本当に勉強になりました。一つの症例から、あそこまで深く掘り下げ、ヒト疾患のメカニズムに迫る姿勢に感銘を受けました。以前のMWSにおけるYIであった大先輩である、リターンコメンテーターの先生方のお仕事を見せていただき、こういう風になれれば良いんだという具体的なヴィジョンも見ることが出来ました。

ちょっとだけ、沖縄で臨床免疫を忘れて楽しんだ瞬間もありました。最終日の前日にはフリータイムがあるのですが、そこでMWSで一緒になった仲間と体験ダイビングに行きました。私はダイビング自体が初体験だったのですが、世界一キレイと言われる沖縄の海が、中でも時期的に一番キレイになるのが2月なのだそうで、ダイビングにハマったと共に、MWSが2月に行われる理由を知りました。

まだ経験していない方々には、本当に参加オススメです。

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産業医科大学 第一内科学講座 宮﨑 佑介
MWSXに参加して

この度はMWSXに参加の機会を頂き誠にありがとうございました。当初は『こんな自分が発表していいのだろうか』と不安でいっぱいでしたが、他のYIの方の発表レジュメを見てより、うまくできるだろうかと緊張していました。しかし、実際に沖縄に到着してみると、SC、RCの先生方、tutorの先生方、そして事務局や主催者の方々が作りあげた素晴らしい雰囲気の中で昼も夜も熱い4日間を過ごす事ができました。

今回参加する前から自分の中で『できるだけたくさんの質問をすること』を目標にしていました。実際に当日のセミナーの雰囲気もあって、他のYIの方と同じように質問を積極的にできましたが、他のYIの方の様に核心にせまる鋭い質問ができなかった事など自分の知識や実力のなさを痛感した4日間でもありました。

普段話す事ができない同世代の様々な大学の様々な科のYIの方と、お酒も入って心おきなく熱いdiscussionができた事は、今後の研究のモチベーションのアップにつながりました。

MWSXに参加した一番の収穫は、同じ様な世代の同じ様な志を持った様々なYIとたくさん知り合えた事だと思っています。今後も臨床免疫学会を初め様々な学会で会う機会も多いと思いますので、その際にはあの熱い4日間を過ごした仲間としてまた熱く語り合いたいと思います。

MWSは普段得られない貴重な体験ができる場です。私の同期や後輩たちにもMWSに参加する機会があったら必ず参加するように是非勧めたいと思います。

最後に毎週Skypeでdiscussionしていただいたtutorの福島先生、一緒の部屋で迷惑をかけた佐々木さん、そしてMWSXに参加されたSC、RC、YIの参加者の皆様に心から感謝を申し上げます。

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東京医科歯科大学 膠原病・リウマチ内科 佐々木 広和
沖縄での充実した4日間

Midwinter seminarに参加してみない?
同じ教室の先輩からそう声をかけていただいたのがきっかけでした。セミナーそのものの存在と沖縄での開催ということだけ知っていたものの、どのような趣旨の会かは全く知らないまま、気軽な気持ちで参加することを決めました。

参加が決まってからがMWSの始まり
MWSへの参加が決まってからMWSは始まっていました。MWSが初めての発表機会だったため、イントロ、結果の見せ方、考察のまとめ方と多くの課題があることに気づかされました。他大学の先生がtutorとしてアドバイスしてくださる事で、普段とは異なる意見や指摘を受け、プレゼンテーションはbrush upされていきました。

沖縄を満喫
MWSでは比較的長いフリータイムがもうけられていて、沖縄でのひとときを満喫することができるようになっています。空き時間にはダイビングやシュノーケリングも経験する事ができ、開放的な気分の中、美味しい沖縄料理とともにYIの先生と仲良くなれました。これもMWSを充実させている1つの醍醐味かと思います。

同世代からの刺激
普段の学会では受け身で参加することが多かったのですが、同じ立場のYIが会の中心となっているMWSでは、「同じ年齢なのにこんなにすごい研究をしているのか」、「こんな切り口で質問する人もいるのか」と良い刺激を受けました。同世代の研究者とのディスカッションは自分の意見も言いやすく、また、質問する事で考え方を整理できました。そして、このように質問する事で、論理的な思考や問題点に着眼する能力が磨かれ、それこそがresearch mindにとって重要なのだと気づきました。私にとって、MWSXは「自ら考え、疑問を持つ」という姿勢を学んだ非常に良い機会でした。

最後になりましたが、MWSの運営にご尽力を賜りました事務局の方々、直接ご指導頂いたTutor福島先生、同期のYIとすべての先生方に厚く御礼申し上げます。

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京都大学大学院 医学研究科 内科学臨床免疫学教室 松尾 崇史
研究が進んできたらMWSに参加を

免疫が関係する病気はよくわかっていないものが多く、患者さんは診断や治療で難渋しています。実際に患者さんに接すると悩むことが多くあり、本に載っていないことだらけです。教科書は、過去の研究で明らかになったことが記載されています。そして、書かれている病態生理は現象を完全に説明できていないことに、臨床医は気づきます。臨床での疑問を明らかにしたいと思ったときが、医師において研究の原点だと思います。今回のセミナーは、動物実験の結果だけにこだわりがちな私に、改めて原点回帰する良い経験でした。どうやって臨床に還元しようという意識が持てました。

専門や研究テーマは異なりますが、免疫という共通項で集まった若手研究者の発表は熱く、頑張って未知のことに挑戦しているのが伝わってきました。先輩の方々がフォローしなくても、自然と若手から質問が沢山でてきたのが、印象に残ります。参加者の質問の鋭さは、勉強になりました。私自身の研究は、参加者からの意見や提案をいただき、さらに良いものになりました。このような活発な議論で互いが前に進んでいく雰囲気を、地元でも作っていけたらいいなと思います。

このセミナーは、沖縄の素晴らしい場所で開催されることが、ひとつの魅力です。数ヶ月前からチューターの先生や他大学の先生と議論をして、発表の構成を考えるなどユニークです。この経過を通して、発表内容は洗練されます。研究は新しいことを明らかにすることが、最も大事です。それに加えて、異なるバックグラウンドの方々に理解してもらうために、発表の工夫をしていくことも、セミナーで学べます。また、セミナー以外でも参加者と交流ができ、こんな機会は中々ありません。研究者は結果がでてきたら、是非MWSに応募してください。臨床を見据えつつ、研究の視野が広がると思います。

最後にこのセミナー良くしようと尽力してくださった、チューター・運営の先生方、ゲストの先生方、裏方に回っていただいた事務局・企業の皆様に深く感謝します。有難うございました。

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東京大学 医学部 アレルギー・リウマチ内科 永渕 泰雄
視野を広げてくれたMWS

この度はMWSに参加の機会をいただきありがとうございました。

まず事前の準備の段階でMWSは他の学会やセミナーとは違うことに気づきました。チューターの中野先生には何度もメールやskypeで丁寧にご指導いただきました。参加する前から、自分の研究を改めて見つめ直し、プレゼンテーションを磨く貴重な機会をいただきました。

4日に及ぶセミナーも大変刺激的でした。普段は自分の専門領域や研究手法に視野が狭くなってしまっていることを痛感させられ、自分と同世代のYIの方がされている現在進行形のハイレベルな研究の数々に衝撃を受けました。自分自身の研究についても非常に鋭い指摘や大変深いsuggestionをたくさん頂きました。15分の発表後の15分の質疑応答の際に限らず、その後の飲み会でも、その帰り道でも、「あれは~ではないか」と声をかけていただき大変感謝しております。

セミナーは、比較的時間に余裕があるように設定されております。YIの方々やシニアの方々と連日飲み、語らう機会がありました。違う領域や研究室であっても、自分と同じようなことを考え、悩んでいることが分かり勇気づけられました。どうして臨床医が研究するのか、何を目指して研究するのか、ということを改めて考えさせられました。より良い臨床家になりたいという気持ちと、より良い研究をしたいという気持ちは矛盾しているように考え悩むことが多かったのですが、そうか臨床に深く根差した研究を目指せばいいのか、と気づくことができました。

最後になりましたが、このような素晴らしいセミナーを作り上げ、参加の機会をくださったシニア、チューターの先生方、運営の方々、またRCやYIの方々にお礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました。

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大阪大学大学院 医学系研究科 呼吸器・免疫アレルギー内科学 / 免疫制御学 藤本 康介
過去・現在・未来をつなげる臨床免疫学とMWS

2015年の第43回臨床免疫学会に参加し、Midwinter Seminarというイベントが毎年開催されていることを知りました。家に帰って何気なくホームページを見てみると、「真冬の沖縄で君の臨床免疫学は変わる」という非常に印象的なタイトルがあり、その瞬間MWSに応募することを決心しました。今振り返ると、自分の中で日々行き詰まっている何かを変えたかったのだと思います。

私は実臨床では膠原病を専門としながら、研究では主に学部生のときから興味を持ち研究してきた腸管免疫学をやっています。学部生のときは、病気に対する理解も乏しかったので、自分自身が行っている基礎研究と臨床が全くリンクしていませんでした。しかし、医師になってから臨床に携わることで、病気に対する理解が少しずつ深まり、研究者としての視点は大きく変わりました。具体的には、自分のやっている研究が、実際臨床に還元できるかどうかということを強く考えるようになりました。

沖縄に向かうまでの期間は、本当に不安でしたが、チューターの保田先生の的確で丁寧な御指導の下、なんとか準備することができました。自分のボス以外の人にプレゼンテーションの指導を受けるという機会はほとんどありませんし、グループディスカッションの機会もあって、客観的な視点から意見を言って頂けるので、非常に勉強になりました。このセミナーの特色の一つだと思います。

MWSでは、全国から集まった優秀な同世代の若手研究者たちの研究の質の高さに心を打たれると同時に、真剣に熱くディスカッションするという夢のような4日間を過ごすことができました。研究を続けていくと、どうしても自分の殻に閉じこもったような自分目線での感覚になりがちですが、切れ味鋭い質問が途切れることなく続くこのMWSは、今までに経験したことのなかった刺激的で特別な感覚を覚えました。総括をして下さる先生方のコメントも非常に的を射ており、参加者全員の将来に必ず役に立つものだと確信しております。私自身も上阪先生から頂いた講評を今後の研究者人生の礎とし、邁進していきたいと思っています。

最後になりましたが、このような素晴らしいセミナーに参加させて頂き、MWSに関係する全ての方々に御礼申し上げます。このセミナーを通じて、様々な方と横のつながり、縦のつながりを作ることができました。MWSが人の輪を作り広げることで、臨床免疫学の過去・現在・未来をつなげ、今後の学問の発展に続くことを夢見ています。また、MWSに参加する機会がありましたら幸いです。

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慶應義塾大学 医学部 内科学(消化器) 谷木 信仁
MWS Xを経て

今回MWS Xに参加し、大変貴重な経験をさせていただきました。沖縄の地で自身の研究人生に対するモチベーションをおおいに高めることができました。

MWSでは通常の学会、研究会とは異なりYIの我々に対する教育的な側面が大きく、自身の発表本番に向けてtutorと綿密な打ち合わせをする機会をいただくことができました。専門分野の異なるtutorから受ける指摘は新鮮で、自身の研究をbrushupする上で大変参考になりました。十分な準備を行ったことで、リラックスして MWS当日を迎えることができましたが、沖縄行きの飛行機には機内で抄録を読み漁る参加者もおり、軽い危機感と濃厚な日々が始まる予感がしました。しかし3泊4日で沖縄に行くための仕事をこなしていた私は道中爆睡してしまい気づけば沖縄の地に降り立っていました。沖縄では初日から早速熱い会が始まりました。MWSでは各発表の後の質疑応答時間で質問しない人は一人もおらず、質問時間が足りなくなってしまうほどの活発な討議があり、内容に関しても上阪先生より「crispyかつcriticalな質問を」ということで、とても鋭い質問や指摘が飛び交っていました。他分野の発表を聞くことでいろいろな発想や手法に触れることができ、自身のプレゼンテーションの際に受けた意見も合わせて多くのヒントを得ることができました。また、MWSに特異的な経験という意味でいうならば、三日三晩tutor、RC、YIの方々と過ごす中で懇親会などたくさんお話する時間があり、プレゼンテーションの場で皆の前で議論するほどのことではないような質問をしてみたり、普段考えていた研究のアイディアなどに関して皆の意見を聞いたりすることができました。この経験が意外に自分にとって一番勉強になったのではないかと思いましたが、泡盛によって貴重な記憶が半分近く失われてしまったことが唯一の失敗でした。

また、留学に関して先輩方の実際の経験談を多く聞かせていただくことができました。RCの方々の発表は度肝を抜かれるようなすごい研究ばかりで、自身も留学して一旗揚げてみたいという夢が広がりました。

今回のMWSで再認識したのは、様々な分野の研究に触れ、我々臨床医にしかできないbed to benchから得た発想をbench to bedに返すといった研究をしていきたいということでした。

今回はMWSに参加させていただいき、関係者の皆様にお礼を申し上げます。臨床免疫学会に今後も関わって、また仲間に再会したいと思います。

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熊本大学大学院 生命科学研究部 皮膚病態治療再建学講座 中村 香代
専門や世代の枠を越えた他にはないセミナー

「ここは、皮膚科学会でもがん学会でもありません。」

あけましておめでとうの文字に続くtutorの今井先生からダメ出しメールに頭を抱えるところから私のMWSがはじまりました。スライド改訂の指令内容は”聴衆を意識した背景・方法の説明”。異分野の先生方に自分の研究をわかりやすく伝えようと内容を吟味する中で、研究がブラッシュアップされ、追加すべき実験が浮かび上がってきました。その一方で、内科で研究していたら面倒なことはなかったのかなぁと考えたりもしました。沖縄に出発する前日まで私の拙い研究内容をみてくださり、たくさんのご助言をくださった今井先生に心よりお礼を申し上げます。

いざ同世代のYIの発表を聞いてみると、実験系の多様さ、データの多さに圧倒されました。一目でわかる洗練されたスライドと流暢なプレゼンテーションは、不勉強な身にも非常に聞きやすく、沖縄での濃密なセミナーはそれまでの準備あってこそと感じました。発表後には多くの質問が飛び交い、休憩時間や食事の時間にも持ち越されるほどでした。最後に伺うSCやtutorの先生からのご指導ご指摘は、時に優しく時に鋭く研究の本質を射抜き、お話を聞く中で臨床免疫学が目指すものが自分の中にはっきりと形づくられたように思います。

さてプレゼンをして驚いたのは、いただいた質問が実に皮膚科的なものだったことです。専門外の先生に合わせてつくったはずのスライドから、皮疹のタイプや日光過敏、ゲブネル現象など、たくさんのご質問やご意見をいただき、次の実験のアイデアを膨らませることができました。三日三晩寝食を共にしたYIは、まるでずっと前から研究室の隣にいる親しい友人のように感じ、発表と質疑応答の30分もあっという間に過ぎました。ただただ純粋に、なぜだろう?どうしてだろう?と議論することはなににも代えがたい貴重な経験となりました。

地方大学のマイナー科からやってきて、肩身がせまいなと思ってでかけたセミナーでしたが、自科の特色や環境の利点に気づくことができた会でもありました。今いる環境でできる研究はたくさんあって、実は多くのメリットを持っていることを教えてもらいました。同時に、知識や技術、アイデア、研究に対する姿勢など、多くのものを授けていたただきました。セミナー期間中、同世代、5年、10年、30年先を行く様々な世代の先生のお話を聞く中で、自分に足りないものに目を向け、こうなりたいなと思うモデルを思い描き、これからの研究生活をポジティブにとらえることができるようになりました。試験管を振る先に、患者さんとセミナーで得た仲間の顔を思い浮かべながら、研究をすすめていきたいなと思います。

上阪先生をはじめ、ご指導ご助言いただきましたSC, tutor, RC, YIの皆様、運営スタッフの方々に心よりお礼申し上げます。

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慶應義塾大学 医学部 先端医科学研究所 細胞情報研究部門 坪田 欣也
感動を与えてくれたMWS 2016

記念すべき第10回MWSに参加させて頂き、非常に濃密で素晴らしい時間を過ごすことが出来ました。この場をお借りして改めて感謝申し上げます。MWSを通じて印象に残ったのは、「試験管の向こう側に患者さんの顔が見えるか」とういうお言葉です。日々の雑務や臨床に追われて研究する中、うまくいかないことは多々みられます。激務や失敗が続くと研究の意義や目的を見失いそうになることがありますが、研究を臨床に還元することをよりイメージすることで、くじけそうになった時の自分に大きな糧になると思います。この1言を聞けたことだけでも参加した甲斐はありましたが、年代が近い先生、MWS卒業生の先生、Tutorの先生方々と濃密にお話できたことも最高に良かったです。今まで、憧れの先生に近づくためにはどのように今を過ごせば良いのかイメージ出来ずにいましたが、幅広い年代の先生方のお話を伺うことで、自分の甘さと今後のイメージが明確になったと思います。

また、Tutorの今井耕輔先生にはお忙しい中、多くの時間をかけて御指導頂き誠にありがとうございました。研究内容に対するアドバイスを初めとし、スライドの作り方、プレゼンの話のもっていきかたまで、普段では御指導頂けないところまで多く御指導頂き感謝してもしきれません。

最後に、お忙しい中、MWSを運営・準備して頂きました先生方、またスポンサーの企業の皆様、関係者の皆様にも厚く御礼申し上げます。MWSに参加させて頂きました経験は一生の宝となりました。

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Return Commentators 3名

京都大学 医学部 附属病院免疫・膠原病内科 村上 孝作(MWS2007卒業生)
あの感動を再び ― physician scientistの重要性―

私は、2007年に行われたMWSで、「YI第1期生」として参加させていただきました。自身の研究が大きく発展したのみならず、YI同士での交流も築くことができました。この恩返しをしたいという気持ちと、この厳しくも楽しい時間をもう一度過ごすことができないかと思い、「RC第1期生」として再参加する機会をいただきました。Discussionを盛り上げることと、YIへのrole modelとなるよう自身の研究発表を行なうことがRCとしての目的と思い、YI全員とお話をさせていただきました(対象参加者YI数が16名であったことが絶妙に良かったように思います)。こんなに学び、遊べる場は他にありません。

特に強く感じたのは、臨床にもとづくことこそが本来果たすべき免疫学の役割であるということです。「現在すすめている自身の研究は、その向こうに患者さんが見えているかどうか」、第1回MWSからそのコンセプトは不変でした。私も、今後の「臨床免疫学」の発展に少しでも貢献できるよう、一層努力してまいりたいと思います。

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長崎大学大学院 医歯薬総合研究科 展開医療科学講座(第一内科)、医療教育開発センター
古賀 智裕(MWS2011卒業生)
仲間たちとの出会い、そして臨床免疫学の視点が開眼!

この4日間で、臨床免疫学の原点を再確認できました。参加して本当によかったです。
強調したいポイントは下記の3点です。

1. 新たな知見と質の高い議論
MWSに初めて参加した2011年2月。その時はYIの発表内容と質疑応答の圧倒的なレベルが印象的でした。そして5年後の2016年に再びRCとしてMWSに参加しましたが、YIの研究発表とディスカッションは相変わらず質が高く、RCトークやTUトークも含めこちらが学ぶことも多かったです。

2. 臨床免疫学の視点
2014年3月に留学から帰国し、同年4月からは大学院生の指導に加え、自分自身も日本での新たな研究をスタートすることとなりました。今回のセミナー中の「試験管の向こうに患者さんの顔は見えているか?」「既存のドグマにとらわれていないか?」といった問いかけは臨床免疫学にとって極めて大事なことですが、ともすれば見失いがちな点だと思います。私自身、ディスカッションを通じて再認識できました。

3. 新たな仲間たちとの出会い
期間中に各セッションや懇親会を通じて、沢山の方々と知り合うことができ、すでに知り合いの方々とはさらに親睦を深めることができました。今回の「つながり」を大事にしていきたいと思います。臨床免疫学会を含めた今後の学会等で再開できるのが楽しみになりました。

今回の記念すべきMWSXで得ることができた新たな知識、考え方、楽しく話せる仲間は私の臨床免疫学者としての発展に大きく寄与すると信じています。このような機会を与えていただいたMWSの運営委員、事務局、スポンサーの方々、その他の関係者各位には心より感謝申し上げます。

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東京大学大学院 医学系研究科 皮膚科学 吉崎 歩(MWS2010卒業生)
未来の臨床免疫学を支える者としての自覚が強まったMidwinter Seminar X

実に6年ぶりに参加させて頂いたMidwinter Seminar(MWS)でした。今回は第10回目ということでMWSXと題し、大きくスケジュールが変更された記念すべき回であったと伺っております。運営に携わっておられる先生方の情熱に関しても、もの凄いものがあり、始まった瞬間に過去のMWSから大きくグレードアップした会であることがわかりました。もちろん私がyoung investigatorとして参加させて頂いた2010年のMWSも、目の覚めるような素晴らしい会でしたが、それ以上に今回のMWSXは6年の歳月を経て、より進化したものであったと感じました。まずは、この記念すべきMWSXに、return commentatorの第一期生として選出頂いたことを心から光栄に思い、感謝申し上げます。そして、私達に素晴らしい4日間を与えて下さった上阪先生をはじめとする全ての先生方と、事務局の皆様に重ねてお礼申し上げます。

MWSのキャッチフレーズとして「真冬の沖縄で君の臨床免疫学は変わる」という言葉があります。6年前にMWSへ参加して私の中で大きく変わったことは、常に患者さんの顔を思い浮かべながら研究するようになった、ということです。ありきたりのような心構えですが、このことは、常に臨床応用を念頭においた研究を心がけるということであり、自分の臨床医としての感覚を大切にし、現在の治療法のどこに問題があるのか、現在行っている研究がどのように患者の役に立つのかという、臨床免疫学研究の本質を考えることにつながります。これこそが日々、患者さんの治療を行っている我々臨床医にしか出来ない研究であると感じています。今回は、私が留学から帰って来て行っている、強皮症の病因に関するB細胞の新たな知見に関する研究を、少しだけではありましたが、ご紹介することが出来ました。この研究は疾患の本質の一つを、様々な臨床研究の結果からB細胞にもとめ、いわゆる基礎免疫学を背景に、新たな治療ターゲットを見いだそうというところからスタートしています。この実現には、単一細胞レベルでのタンパク解析技術という、従来の一般的な手技とは異なる新技術が必要となりますが、本質を追い求めていくうちに、工学部との連携で可能であるという気付きに至りました。今後もMWSで頂いた教えを大切にして、新たな治療へと結び着くinnovativeな研究になるよう精一杯の努力を続けていきたいと考えています。

私の中で今回のMWSXは、第4回MWSを卒業し、研鑽を積んで来たなかで、ようやく構築の兆しを見せ始めた自分なりのscienceを、恩師である先生方にお見せする、願ってもない機会でした。相も変わらぬ、決して枝葉末節でない、建設的なご指導を賜り深く感謝申し上げます。また、日々の臨床業務を行う傍らで優れた研究を遂行している、高い志を持つ新しい仲間と出会えたことも、貴重な財産となりました(飲み会も楽しかったですね!)。そして最後に、上阪委員長先生、tutorの先生方、senior commentatorの先生方のレクチャーは、臨床免疫学研究のあり方の観点から教育的で、多大に我々を勇気づけるものであり、MWSの運営に携わっておられる、また過去に携わっておられた先生方の、私達に向けて下さる大きな期待がひしひしと感じられました。将来の臨床免疫学は私達が背負うのだという重大な責任感を、この身に刻みつけられるような、真冬の沖縄の熱い4日間でした。臨床免疫学会のMWS同窓会でお会いするときには、さらに発展させた、独自のscienceをお見せできますよう精進を続けて参りますので、今後ともご指導の程、何卒宜しくお願い申し上げます。

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