認定医制度 information

研修認定セミナー開催予定

アニュアルエビデンスレビュー2023(AER2023春)大阪


ハイブリッドセミナー(会場参加およびweb参加)

 会 期
2023年3月4日(土)12:00-16:50
 会 場
コングレコンベンションセンター ルーム1
大阪市北区大深町3-1 グランフロント大阪 北館 B2F
https://www.congre-cc.jp/access/


AERに参加されますと、免疫療法認定医資格の研修認定単位3単位を取得できます。
ただし、「AER2023春」の内容は、第50回総会会期中(2022/10/15)に実施した「AER2022秋」と同じ内容のため、両方参加されても6単位にはなりませんので、ご注意ください。
会場参加の方は会場で参加票にお名前を記入いただき回収いたします。web参加の方は、視聴ログが残ります。
会期終了後2週間程度で、「会員マイページ」に取得単位が登録されます。会員マイページから「会員情報を変更する」ボタンで、単位が確認できます。



参加申込締切:2023年2月24日(金)17:00


ご不明点などございましたら、下記までお問合せください。
e-mail:jsci@icongroup.co.jp



プログラム


12:00 – 12:50 ランチョンセミナー
共催:ギリアド・サイエンシズ株式会社 / エーザイ株式会社



13:00 – 15:50 アニュアルエビデンスレビュー: 1-4
(免疫療法認定医制度 研修認定単位3単位付与)

 座 長
渥美 達也(北海道大学大学院医学研究院 免疫・代謝内科学教室)
松本 功(筑波大学医学部医学系 膠原病・リウマチ・アレルギー内科)

 13:00 - 13:40
Annual Evidence Review 1
 テーマ
関節リウマチと脊椎関節炎の最新エビデンス
 講 師
金子 祐子(慶應義塾大学リウマチ・膠原病内科)
 抄 録
 関節リウマチおよび脊椎関節炎の診療は、病態解明と病態に重要な分子をターゲットとした分子標的治療薬の開発を背景として、この20年で目覚ましい進歩を遂げた。関節リウマチでは、TNF阻害薬、IL-6阻害薬、T細胞活性化調節薬、JAK阻害薬が、脊椎関節炎ではTNF阻害薬、IL-(12/)23阻害薬、IL-17阻害薬、PDE4阻害薬が承認され、現在ではひとつの治療薬の有効性や安全性そのものよりも、使用法や治療戦略の工夫による治療最適化が精力的に研究されている。また、開発をトライしたが薬剤の有効性を有意に示すことができなかった試験も重要なエビデンスで、それら知見が基礎研究の場へ回帰しさらなる病態解明へとつながっていく。本演題では、関節リウマチおよび脊椎関節炎に関する最新エビデンスを紹介し、今後の治療発展を考えてみたい。

 13:40 - 14:20
Annual Evidence Review 2
 テーマ
ループス腎炎・ANCA関連腎炎治療のエビエンスレビュー
 講 師
廣村 桂樹(群馬大学大学院医学系研究科 腎臓・リウマチ内科)
 抄 録
 SLE,ANCA関連血管炎における腎障害はループス腎炎,ANCA関連腎炎と呼ばれ,患者の生命予後にも関与する重要な病態である。ここ数年,治療に関する新たな知見が相次いで報告されており,本講演ではそれらを紹介する。活動性増殖性ループス腎炎の寛解導入療法に関しては,2000年代よりMMFまたはシクロホスファミド静注療法(IVCY)による標準療法に生物学的製剤の併用が試みられてきたが,リツキシマブ(RTX)を用いたLUNAR試験を始め多くの臨床試験が失敗に終わっていた。しかし最近BLISS-LN試験やAURORA試験が報告され,抗BlyS抗体のベリムマブや新規カルシニューリン阻害薬であるボクロスポリンを標準療法に併用することで高い寛解率が得られることが示された。さらに新たな製剤(新規抗CD20抗体,抗IL-17抗体,抗IFNα受容体抗体等)を用いた第III相臨床試験が実施中であり,その結果が待たれる。ANCA関連腎炎に関しては,血漿交換の意義を検討したPEXIVAS試験が報告された。寛解導入療法における標準療法(RTXまたはIVCY)への血漿交換併用の有用性は示されなかったが,一方でステロイド減量レジメンが標準レジメンに比べて有効性は変わらずに重症感染症が少ないことが報告された。さらにADVOCATE試験の結果が報告され,補体C5a受容体阻害薬であるアバコパンを標準療法(RTXまたはIVCY)に併用することで,寛解導入においてステロイド減量・無投与が可能であるが示された。

 14:30 - 15:10
Annual Evidence Review 3
 テーマ
乾癬・アトピー性皮膚炎治療の最前線
 講 師
沖山 奈緒子(東京医科歯科大学 大学院 医歯学総合研究科 皮膚科学)
 抄 録
 皮膚免疫アレルギー疾患のうち、Common diseaseである乾癬とアトピー性皮膚炎では、分子標的薬の適応が飛躍的に広がり、多くの患者さんに福音がもたらされている。乾癬は、IL-23-Th17 axisを体現している疾患であり、Th17細胞やγδT細胞、ILC3といった病原性細胞が産生するIL-17Aまた他のIL-17サブタイプが治療標的となっている。さらに、病原性細胞を維持・活性化しているIL-23標的生物学的製剤の登場により、皮膚症状の完全消失とその長期維持のみならず、Psoriatic diseaseと呼ばれる、付着部炎・関節炎、ブドウ膜炎や腸炎、さらに心血管系イベント高発現といった疾患スペクトラムの進展を包括的に抑えることが現実となってきた。一方、よりHeterogeneousな疾患であるために治療法開発が遅れていたアトピー性皮膚炎においても、Th2細胞やILC2といったType 2炎症の中心サイトカインIL-4/IL-13の受容体抗体デュピクセントの登場により、アトピー性皮膚炎はやはり免疫疾患であることが逆に証明された。JAK1阻害薬、痒みの神経に作用するIL-31の標的生物学的製剤も使用できるようになった。また、外用剤にもJAK阻害薬とPDE4阻害薬が加わっている。両疾患は、治療の発展がガイドライン反映に追い付かない現状で、臨床医として常にアップデートが必要な分野である。

 15:10 - 15:50
Annual Evidence Review 4
 テーマ
眼科疾患の分子標的療法(ぶどう膜炎とアレルギー)
 講 師
園田 康平(九州大学大学院 医学研究院 眼科学)
 抄 録
 眼科領域(眼球および眼付属器)の炎症疾患は、眼科固有の疾患というよりは全身病の一環であることが多い。眼は自覚症状が出やすく、眼所見は疾患の初期病態を反映することも多い。眼科医は局所浸潤細胞の性状をつぶさに観察できる利点をもって全身科にフィードバックする必要がある。全身科医は、通常から眼症状によく耳を傾け、適切な時期に眼科コンサルトを行うことが重要であろう。本講演では、特に失明につながるぶどう膜炎と重症度の高い眼科アレルギー疾患の分子標的治療について、近年の進歩をレビューする予定である。ぶどう膜炎と眼科アレルギー疾患は、いずれも日本眼科学会とその関連学会を中心に診療ガイドラインが定められている。ぶどう膜炎の多種多様な原因疾患のなかで、特に膠原病・自己免疫疾患・自己炎症疾患に起因するものについては、抗TNF治療によって大きく治療が進歩した。また抗TNF治療以外の分子標的治療についても小規模ながら結果の蓄積が行われている。眼科アレルギー性疾患に関しては、現在標準となっている治療薬の中に分子標的療法はない。アトピー性皮膚炎に対する分子標的療法としてデュピルマブがあり、アトピー性角結膜炎にも有効である。しかし、アトピー性角結膜炎に対する有効性についての報告より、むしろデュピルマブで誘発される眼瞼結膜炎が多く報告されている。


16:00 – 16:50 イブニングセミナー
共催:中外製薬株式会社

 座 長
藤尾 圭志(東京大学大学院医学系研究科 アレルギー・リウマチ学)

 テーマ
関節リウマチにおけるIL-6阻害 〜好中球(細胞外トラップ)、加齢との関連〜
 講 師
松本 功(筑波大学医学医療系 膠原病リウマチアレルギー内科学)
 抄 録
 関節リウマチ (RA) は様々な遺伝・環境因子、そして多くの細胞・蛋白などが複雑に関わり合い、多様性が強い自己免疫疾患である。RAにおいては炎症性サイトカイン、T細胞共刺激をターゲットとした生物学的製剤、JAK阻害薬の有効性が認められ、製剤の選択に関してもRA病態の理解が不可欠である。
IL-6阻害は、臨床的にはRAだけではなく、多くの炎症性疾患への適応拡大が続いている。IL-6はRAにおいて、病変滑膜より産生されるとされる。また、炎症病変局所でトリガーになっている細胞として好中球が重要であり、その好中球細胞外トラップ(NETosis)が様々な自己免疫疾患で注目されている。感染症だけではなく、核崩壊時にはペプチド脱イミノ酵素 (PAD4)により細胞内のシトルリン化ヒストンを含む分子が細胞外へリリースされ、免疫炎症病態に大きな影響があると考えられる。本講演ではIL-6阻害のRAでの意義を中心に、好中球及びNETosisへの影響、加齢(発症)による変化、またシトルリン化蛋白産生との関連など、炎症メカニズムを研究結果とともに基礎的に考察する。

 テーマ
視神経脊髄炎スペクトラム障害(NMOSD)の免疫病態とIL-6の関与
 講 師
佐藤 和貴郎(国立精神・神経医療研究センター 神経研究所 免疫研究部)
 抄 録
 視神経脊髄炎スペクトラム障害(NMOSD)は、本邦における10万人あたりの有病率は約5人の希少疾患であるが、1回の再発で高度視力障害や歩行困難を起こしうる重篤な神経難病である。また難治性の慢性疼痛や慢性疲労に悩まされる患者も多く著しく患者のQOLを低下させている。病態が不明で多発性硬化症(MS)の亜型と考えられていた時期は、MS治療薬やステロイドなどの非特異的な免疫抑制療法が使用されたが、治療効果は限定的であった。しかし、2004年に水分子チャネルであるアクアポリン4に対する自己抗体が発見されて以降、診断が容易となり、病態解明研究や治療薬の開発が急速に進んだ。患者におけるB細胞やIL-6、補体経路の重要性が明確となり、国際共同治験を経て、2019年以降、B細胞、IL-6受容体、補体C5を標的とする3種類の分子標的薬が承認された。難治性神経疾患における精密医療のお手本となる疾患の一つである。現在、分子標的治療をいかに上手に使うかが重要なポイントとなり、様々な研究が進められている。本講演ではとくにIL-6の病態への関与を中心にNMOSDの病態について概説し、今後の課題についても言及したい。