認定医制度 information

研修認定セミナー開催予定

アニュアルエビデンスレビュー2026(AER2026春)大阪


ハイブリッドセミナー(会場参加およびweb参加)

 会 期
2026年3月7日(土)12:00-16:50
 会 場
AP大阪駅前 B2F APホール Ⅰ(ハイブリッド開催)
大阪府大阪市北区梅田1-12-12 東京建物梅田ビル
https://www.tc-forum.co.jp/ap-osakaekimae/access/
 参加費
¥5,000(お申込みいただいた後、参加費をご請求いたします。)


当セミナーは、医療従事者・製薬会社社員・医療系大学生に限定いたしております。
AERに参加されますと、学会員は、免疫療法認定医資格の研修認定単位3単位を取得できます。
ただし、「AER2026春」の内容は、第53回総会会期中(2025/10/11)に実施した「AER2025秋」と同じ内容のため、両方参加されても6単位にはなりませんので、ご注意ください。
会場参加の方は会場で参加票にお名前を記入いただき回収いたします。web参加の方は、視聴ログが残ります。
会期終了後2週間程度で、「会員マイページ」に取得単位が登録されます。会員マイページから「会員情報を変更する」ボタンで、単位が確認できます。



締切:2026年2月26日(木)17:00

お問合せ先:jsci@icongroup.co.jp



プログラム


12:00 – 12:50 ランチョンセミナー 共催:中外製薬株式会社

 座 長
保田 晋助(東京科学大学大学院医歯学総合研究科 膠原病・リウマチ内科学)

 テーマ
アクテムラが切り拓く膠原病・リウマチ性疾患の治療革新

 講 師
亀田 秀人(東邦大学医学部 内科学講座 膠原病学分野)

 抄 録
 グルココルチコイド(GC)は関節リウマチにおいては治療補助薬でしかなかったが、全身性エリテマトーデスや血管炎などの膠原病、成人発症スチル病などのリウマチ性疾患においては寛解導入の中心的役割を担っている。GCの迅速な治療反応性を活かしながらも、長期投与による副作用を極力回避するために、炎症の重要な増幅因子であるインターロイキン(IL)-6の阻害療法が近年ますます注目されている。成人発症スチル病や大型血管炎に適応を拡大し、臨床試験において明確なGC減量効果を示したことに加えて、アクテムラが一部の感染症やサイトカイン放出症候群にも適応を取得し、GCへの過度な治療依存からの脱却につながっていることが大きな理由である。アクテムラ投与中には感染症に最も留意すべきであるが、それ以上にGC減量による感染症リスク低減が重要であることも十分に認識されるべきである。本セミナーでは、アクテムラを中心としたIL-6受容体阻害療法がいかにして膠原病・リウマチ性疾患の治療革新を実現しつつあるかを、基礎と臨床の観点から概観・考察したい。

 テーマ
視神経脊髄炎スペクトラム障害の免疫病態と治療戦略 –IL-6シグナル阻害の意義と有効性–

 講 師
篠田 紘司(九州大学 脳神経内科)

 抄 録
 視神経脊髄炎スペクトラム障害 (neuromyelitis optica spectrum disorders, NMOSD)は中枢神経を標的とする自己免疫疾患であり,視神経炎や横断性脊髄炎などによって重度の身体障害をきたしうる。2004-2005年にその自己標的抗原が水チャネルのアクアポリン4 (aquaporin-4, AQP4)であることが示され,同じく中枢神経の自己免疫疾患である多発性硬化症とは異なる免疫病態が明らかとなってきた。近年,抗IL-6受容体抗体製剤によるIL-6シグナル阻害など,様々な生物学的製剤による治療が行われるようになり,高度な再発抑制が可能となってきた。しかし,生物学的製剤の使い分けや抗AQP4抗体陰性NMOSDの取り扱いなど課題は多い。本講演では,NMOSDの免疫病態や,当施設におけるリアルワールドデータ解析も含めた最新の治療戦略について解説する。



13:00 – 15:50 アニュアルエビデンスレビュー: 1-4
(免疫療法認定医制度 研修認定単位3単位付与)



 座 長
松本 功(筑波大学医学部医学系 膠原病・リウマチ・アレルギー内科)
渥美 達也(北海道大学大学院医学研究院 免疫・代謝内科学教室)

 13:00 - 13:40
Annual Evidence Review 1
 テーマ
関節炎疾患のエビデンスレビュー
 講 師
藤井 隆夫(和歌山県立医科大学医学部 リウマチ・膠原病内科学講座)
 抄 録
 関節リウマチ(RA)、乾癬性関節炎(PsA)については定期的に国内外の診療ガイドラインが改訂され、臨床免疫学的観点でも新知見が報告されている。RAではより早期からの治療必要性が示され、EULAR/ACRから関節痛よりRAに進展するリスク層別化基準が提唱された。特にACPA高力価陽性、あるいはACPA/IgM-RF double positiveが強いリスクとなるが、RAのpre-clinical stageにおいては、NETosisや歯周病、腸内細菌に対する免疫応答が重要である。またRAにおいて重要な関節外症状である間質性肺疾患はdifficult-to-treat RA(D2T-RA)の予測因子となるが、患者BALFを用いたscRNAseqでは他の膠原病と異なる免疫学的特徴が示唆されている。一方、precision medicineを進めていく上でRAの免疫学的多様性を知ることは重要で、TregやTphなどを含めた細胞レベルの研究が進行している。RAとは異なる細胞集団が活性化するPsAでは、乾癬からPsAへの進展を阻害することが有用であるが、tissue-resident memory T cells (TRM) がその過程に関与するとされ注目されている。さらに多彩な症状を呈するPsAでもdifficult-to-treat PsA (D2T-PsA)という概念が提唱され、生物学的製剤を含めた分子標的薬の治療ストラテジーが進化していく可能性が期待される。

 13:40 - 14:20
Annual Evidence Review 2【ビデオ講演】
 テーマ
難治性皮膚疾患に対する分子標的療法 up-to-datee
 講 師
浅野 善英(東北大学大学院医学系研究科 神経・感覚器病態学講座 皮膚科学分野)
 抄 録
 近年、免疫学的理解の進展と、それに基づく分子標的治療薬の開発により、難治性皮膚疾患に対する治療戦略は劇的な変化を遂げている。乾癬やアトピー性皮膚炎に対してはIL-17、IL-23、IL-36、IL-4/13、IL-31などを標的とした生物学的製剤やJAK阻害薬などの低分子化合物が次々に登場し、高い有効性を示すとともに、疾患の病態理解をも深化させてきた。加えて、掌蹠膿疱症、円形脱毛症、化膿性汗腺炎といったこれまで治療選択肢の限られていた疾患群においても、相次ぐ新薬の登場により、治療の幅が大きく拡がってきている。一方で、個々の疾患においては薬剤選択や投与タイミング、併存疾患や全身状態を考慮した治療戦略の構築が求められており、単なる薬剤選択の問題にとどまらず、疾患横断的かつ包括的な視点が必要とされている。本講演では、乾癬、アトピー性皮膚炎、掌蹠膿疱症、円形脱毛症、化膿性汗腺炎を中心に、これらの最新の病態理解と分子標的療法のエビデンス、臨床導入の実際について解説する。さらに、皮膚科領域における生物学的製剤・低分子化合物の今後の展望と、個別化医療の実現に向けた課題についても考察したい。

 14:30 - 15:10
Annual Evidence Review 3
 テーマ
神経免疫性疾患の治療 update
 講 師
磯部 紀子(九州大学大学院医学研究院神経内科学)
 抄 録
 近年、神経免疫性疾患の領域において、多くの疾患修飾薬、生物製剤が使用可能となっている。多発性硬化症においては、BTK阻害剤であるtolebrutinibの第III相臨床試験の結果も明らかになり、再発を伴わない二次性進行型多発性硬化症の障害進行遅延効果が報告された。また、視神経脊髄炎スペクトラム障害では、抗アクアポリン4抗体陽性例を対象とする各種生物学的製剤長期使用における有効性・安全性に関するエビデンスも蓄積しつつある。MOG抗体関連疾患においても、現在、サトラリズマブの第III相試験が進行中である。代表的な神経筋接合部疾患である重症筋無力症において、抗アセチルコリン受容体抗体陽性全身型重症筋無力症に対する抗補体製剤や、抗体の有無に関わらず全身型重症筋無力症に使用可能なFcRn阻害剤の使用も国内で可能となり、治療アルゴリズムが大きくアップデートされつつある。本講演では、上記疾患を中心に、治療における最新のエビデンスについて紹介する。

 15:10 - 15:50
Annual Evidence Review 4
 テーマ
膠原病における疾患横断的進展:バイオマーカー・病態・治療の最新動向
 講 師
一瀬 邦弘(島根大学医学部 内科学講座 膠原病・リウマチ内科学)
 抄 録
 本レビューでは、過去1年間に報告された膠原病領域の主要3疾患、すなわち全身性エリテマトーデス(SLE)、皮膚筋炎(DM)、全身性強皮症(SSc)について、最新のエビデンスをバイオマーカー、病態メカニズム、新規治療薬の観点から概観する。SLEでは、自然免疫の異常やNET形成、IgA型自己抗体、CD8陽性T細胞の疲弊といった免疫学的異常が再注目され、IFN経路やB細胞、樹状細胞を標的とした分子標的治療の研究が活発化している。特に、BDCA2抗体複合体やCXCR5抗体、BAFF/APRIL二重阻害薬などの新規治療薬が臨床開発段階にあり、経口JAK阻害薬との併用を含めた個別化治療戦略が模索されている。DMでは、抗MDA5抗体陽性例において、IFN-λ3やSTAT3、Th17経路の病態関与が示され、重症肺病変の予測バイオマーカーとしての有用性が報告された。加えて、JAK阻害薬、IVIG、B細胞標的療法の実地使用例も増加している。SScでは、S100A4やCXCL10、可溶性RAGEなどが線維化や肺高血圧の進展予測因子として注目され、内皮間葉転換や細胞外小胞による線維化促進機構も報告された。治療面では、抗IL-6抗体、抗CD20抗体、抗線維化薬による新たな介入が進み、膠原病診療は疾患横断的な病態理解と臓器別アプローチの融合によって、大きな転換点を迎えている。


16:00 – 16:50 イブニングセミナー 共催:日本イーライリリー株式会社



 座 長
松本 功(筑波大学医学部医学系 膠原病・リウマチ・アレルギー内科)

 テーマ
関節リウマチにおける滑膜線維芽細胞の重要性 ~細胞内代謝に注目して~
 講 師
河野 通仁(北海道大学 免疫・代謝学教室)
 抄 録
 関節リウマチ(RA)は、T 細胞・B 細胞などの免疫異常と、サイトカインを介した滑膜線維芽細胞(FLS)の異常増殖および破骨細胞の活性化により、滑膜炎や骨びらんを来す自己免疫疾患である。IL-6、TNFα、JAK などを標的とした治療の進歩により予後は改善してきたが、高齢発症RA や多剤不応の治療抵抗性関節リウマチ(D2TRA)が依然として臨床上の課題である。近年、シングルセル解析の発展により、サイトカイン産生細胞やその標的細胞、さらにFLS の機能的サブセットが明らかとなった。加えて、細胞内代謝は新たな治療標的として注目され、代謝制御により免疫細胞分化やFLS 増殖を調節しうることが示されている。例えばイタコン酸という生体内で産生される抗炎症性代謝産物はTh17 分化抑制、Treg 分化促進、滑膜炎および骨びらん抑制作用を示す。本講演では、最新知見を基にRA の新たな病態と治療標的を概説する。

 テーマ
アトピー性皮膚炎治療における痒みマネジメントの重要性とイブグリースへの期待
 講 師
石氏 陽三(東京慈恵会医科大学 皮膚科学講座)
 抄 録
 アトピー性皮膚炎の病因は、皮膚バリア機能障害、免疫異常、それらによって引き起こされる痒みの三者が重要である。なかでも痒みは、掻破行動を引き起こし、搔破刺激は、皮膚炎の悪化を招き、炎症が助長されてしまう。同時に痒み過敏の状態を呈しており、搔破刺激で痒みが増強されてしまう。その為、掻破すればするほど痒みが増強してしまうItch scratch cycle の悪循環を呈し、生活の質を著しく低下させる。その為、痒みはアトピー性皮膚炎の治療ターゲットとして最重要の症状の一つである。中等症から重症のアトピー性皮膚炎患者では、治療選択肢が限られていたが、近年、様々な研究が行われアトピー性皮膚炎の痒みのメカニズムが徐々に明らかにされ、難治性の痒みに対する様々な治療薬が登場してきた。
本講演では、アトピー性皮膚炎の痒みのメカニズム、およびレブリキズマブの有効性と安全性、演者が考える好適症例をご紹介する。